LOCAL FOOD CONTENTS
「九州の味とともに」
守り伝えられてきた九州の郷土料理


炎の中で
燻し焼かれる
地鶏もも肉の
燻香とプリッと
やわらかい歯応えを
地鶏の炭火焼き
炭火に鶏の脂を入れて炎をあげ、その中で、塩をかけた鶏もも肉を一気に燻し焼く。発祥は定かではないが、宮崎では古くから続く料理法だ。鶏ももを骨付きのまま焼く方法(焼きあがった後に切ることもある)と、ぶつ切りにしてから焼く方法がある。
味付けや焼き方に工夫が施されていることはもちろん、料理人が素材にこだわり、厳選していることは言うまでもない。現在、宮崎の料理人の信頼を得ているのが、『みやざき地頭鶏(じとっこ)』。宮崎や鹿児島に生息していた『地頭鶏』を品種改良し、さらに育てる人たちが工夫をして生まれた地鶏で、やわらかで弾力ある肉質が特徴だ。
焼き上げたばかりのものを口に入れれば『プリッ!』。決して、地鶏と聞いて連想しがちな『コリッ』ではない。はずむような弾力があり、ジューシーでやわらかい。その食感とほどよい薫香の中にある肉の甘味を引き立たせるため、味付けは塩のみ。ピリッと辛い薬味のゆず胡椒は名脇役。そして、必ず添えられるキュウリを時折かじれば、次の肉がまた旨くなる。宮崎で愛される20度の芋焼酎のロックがとても合う料理だ。