九州の食探求メディアKyushu Food Discovery Media

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STORY CONTENTS

「九州農家めし」

作り手だからこそ知るとっておきの話

パッションフルーツ農家

園田さんの「パッションフルーツがけバニラアイス」

園田さんの「パッションフルーツがけバニラアイス」

甘いもの好きの農家が育てる
華やかな香り漂う南国フルーツ

鹿児島空港からプロペラ機で約1時間。鹿児島県本土と沖縄県のほぼ中間に位置する喜界島は、奄美群島を構成する島の一つです。サンゴ礁が隆起してできたとされる島は、そのほとんどがミネラルを多く含むアルカリ性の土壌で、主な産業は農業です。中でも生産量が多いのはサトウキビと白ゴマで、白ゴマの生産量は日本一を誇ります。

そんな喜界島で、パッションフルーツをメインにした果樹・園芸農家を選んだ園田裕一郎さん。その理由を尋ねると「甘いものが好きだから!」と笑顔。「もう一つの理由は、島での就農を考える若い人にとってのモデルケースを作りたかったからです」と教えてくれます。

パティシエから農家に転身
故郷の島に戻り、農業の道へ

もともと園田さんは、大阪でパティシエとして働いていました。「甘いものが好きでパティシエを目指しました。でも、いつかは実家の農地を継がなければ、という思いがずっと心のどこかにありました」。

24歳で喜界島にUターンすると、町役場の職員に。農業振興課に配属され、地元の農家と一緒に汗を流し、対話を重ねる中で、「大変さの中にある農業の楽しさを知りました」と話します。一方で、島の農業を担う若い世代が少なくなっていることも実感。「自分自身が農業で生計を立てる姿を見せることで、これから農業を始めたい人の背中を押せたら」と考えるようになり、就農を決意しました。

工夫次第で収益は上げられる!
島の農家として生きるために

園田さんは36歳で町役場を退職し、祖父の代から続く柑橘の農地を継いで就農。新たにパッションフルーツの栽培も始めました。現在、25aのビニールハウスでパッションフルーツを栽培しています。12月に苗を植え、5~7月末に収穫・出荷。収穫を終えた後は、同じ農地でメロンも栽培しています。

収穫してすぐ次の作付けを始めるため体力的な負担は大きいものの、単一の作物に頼らず多品種を栽培することであらゆるリスクを分散できます。また、農地を有効に使って年間の作付けを増やすことで、収益の向上にもつなげています。「限られた農地でも工夫次第で収益を上げられると実証したかった」と園田さんは話します。

島の日常を彩っていた庭先の果物
より多くの人に“島の味”を届けたい

栽培するパッションフルーツの品種はルビースターで、酸味と甘みのバランスが取れた爽やかな味わいと華やかな香りが特長です。園田さんは、完熟の果肉を使い、パッションフルーツシロップなどの加工品も自社で生産。島の物産館や自社サイトで販売しています。「30年ほど前まで、パッションフルーツは島内の各家庭の庭に植えられている身近な果物でした」と園田さん。「今では自家栽培する人が減ってしまいましたが、この味を島内はもちろん、日本全国に届けたい」。

かつて島に根付いていた味を、今の暮らしに。パッションフルーツの楽しみ方を日々考える園田さんおすすめの食べ方を、ご紹介しましょう。

九州農家めしレシピ

園田さんの「パッションフルーツがけバニラアイス」

園田さんの
「パッションフルーツがけバニラアイス」

果肉をスプーンですくってそのまま味わうだけでも十分おいしいパッションフルーツは、アイスクリームとの相性も抜群! バニラアイスクリームのまったりとした濃厚な甘さに、パッションフルーツの爽やかな酸味がよく合います。プルプルとした果肉とプチプチとした種の食感も楽しいアクセントに。チョコレートアイスクリームと合わせれば、カカオのコクとパッションフルーツのフレッシュな風味が重なり、また違う魅力を楽しめます。

材料

  • ・パッションフルーツ:適量
  • ・バニラアイスクリーム(市販品):1/2カップ

つくりかた

  1. 1

    パッションフルーツを選ぶ。酸味が欲しい時はシワが少ない実を、甘さが欲しい時はシワが多い実を使う。

  2. 2

    パッションフルーツを横に2等分する。

  3. 3

    果肉を取り出しやすくするために、スプーンでほぐしておく。

  4. 4

    バニラアイスクリームをディッシャーなどですくって皿に盛る。

  5. 5

    ③のパッションフルーツを④のアイスクリームにかけ、溶けないうちに食べる。